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第1回民友新聞掲載 平成26年4月8日朝刊(掲載許可済)
福島市・福島大学特任教授(日本木球連盟会長 新谷崇一氏) 「以下原文」 みんゆう随想 日本木球連盟会長 新谷崇一 題:「人生を変える出会い」 人にはそれぞれ出会いがある。生まれたその瞬間から出会いは始まる。その出会いの積み重ねによって、人としても成長していく。その出会いは人であったり、物であったり、書であったりと人それぞれである。 しかし、その出会いが善しきにつけ悪しきにつけ、その人の人生を左右することが多々ある。幸せなことに、私の出会いは恵まれた出会いがほとんどである。親友とかスポーツとか、私の成長の糧となった人、物、書を細部にわたって紹介すると、その出会いはこの紙面には収まらない。 私の人生を変えた人と物の一部を紹介したい。まず、私を変えた人は、台湾に住む周仲忽(シュウ チュウコツ)という大学の体育の教授である。出会いは1992(平成4)年、台湾での学会の発表の時、私の発表の座長を務めていただいた方である。英語での発表予定であったが、周教授は日本語が堪能なため急遽、日本語での発表に変更し、その場で中国語に通訳。発表後、私の発表内容に興味があるので、台湾でも調査しましょうとなった。それから毎年1回は台湾に出向き、女性の生涯スポーツについて調査するようになり交流が始まった。この出会いは私の研究に刺激を与えるもので、研究生活の延長線上である。 私の人生を変えたもう1つの出会いである物は、98年、周教授の紹介による「木球」である。私は大学院を修了してからコミュニティスポーツ、生涯スポーツをライフワークとして研究を重ねていた。それが、周教授と「木球」に出会って一変。「木球」についての詳細は次回以降に譲るが、「木球」は「ゴルフをコンパクトにしたようなスポーツ」である。その素朴な用具とプレーの光景はノスタルジーを覚えさせるもので、今でも私の脳裏に焼き付いている。 近代スポーツの技術革新は、人間のためにあるはずなのにスポーツのためにあるようでは本末転倒である。私はこの光景に出会って、これからの日本の近代スポーツには,この木球の持つ素朴さは欠かせないと直感し、今までの研究を全て捨て去り、「木球」一筋に進むことを決めた。今では木球一色の人生である。 人生を変える出会いとは、他人(ひと)の心と道を変えて初めて、人生を変える出会いといえるのではないだろうか。そうでないなら、それは単なる車の方向転換でしかないのであろう。 他人の人生を変えるまで“木球に全力投球を”と誓ってから16年ほどが過ぎようとしている。まだまだ道半ばであるが、少しずつ芽が出始めているのを感じる。 掲載責任者 日本木球連盟広報部 金子道男 ※次回は5月13日(火曜日)に掲載予定、お楽しみに。
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