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第10回民友新聞掲載 平成28年2月20日朝刊(掲載許可済)
![]() ・福島市 福島大学名誉教授 日本木球連盟会長 国際木球連盟副会長 新 谷 崇 一 氏 生涯スポーツの”ススメ” ② 新 谷 崇 一継続は力なりと簡単にいうが、何事においてもそう簡単に継続はできない。生涯スポーツにおいても、長い人生の中で年齢に応じたライフステージがあり、継続してスポーツを生活の中に取り入れるのは難しい。②では日常生活の中に、どうしたらスポーツを継続して取入れることができるかについて考えてみたい。 平成24年度実施の文部科学省の調査によると、「成人の週1回以上、運動・スポーツを行う者」の割合は全体で47・5%であった。オーストラリアでは69・5%(15歳以上)、ニュージーランドでは79%(16歳以上)と日本に比べ、はるかに高い。オーストラリアやニュージーランドではガーデニングも運動に入れている。カナダは、運動はスポーツだけでなく、散歩や掃除、家事も含めている。日本と運動のとらえ方が違う。 2月5日、郡山市で「生涯スポーツ・体力つくり全国会議2016」が開催され、伊達市役所健幸都市づくり課の長沢弘美さんが「健幸ポイント事業の取組み」について報告した。これは「健幸ポイントプロジェクト」というもので、平成26年度より3年間、スポーツ庁などの支援を受けて実施している。事業は歩く、健康運動教室、ウオーキング教室などで健康づくりを実践。歩数や参加点をポイント化し、貯まったポイントを商品券などに変換し、地元で利用する。このサイクルは健康づくりのきっかけとなり、地域消費の推進にもつながる。一石二鳥という仕組みである。 さて、本題の生涯スポーツの継続であるが、継続にはまず発想の転換が必要と考える。運動はスポーツだけでなく、庭いじり、掃除、移動などすべてが対象。スポーツと改まるから、堅苦しくなり、取りかかりも躊躇し、継続も厳しくなる。 また、生涯スポーツを地域全体のものとしてとらえ、伊達市のように行政の支援を得て、地域ぐるみでムードを高めて実践していくのも一つの手ではないか。 これからは、運動はスポーツのみという考えから、趣味としての庭いじりなども対象とし、生涯スポーツを「生涯運動」と改めてはいかがか。そうすると、生涯スポーツの受止め方が広がり、スポーツだけが先行せず、対象の幅が増え、継続しやすくなるのでは。 しかし、スポーツの「楽しさ」を、一生に1度だけでも、味わってほしい。
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