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第3回民友新聞掲載 平成27年6月16日朝刊(掲載許可済) 

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 ・福島市
   福島大学名誉教授
   日本木球連盟会長
      新 谷 崇 一 氏




         スポーツの中の男女差
                                 新 谷 崇 一

 来週の体育は「体力テストです」という予告に、「ヨッシ!」と張り切る人。「仮病を使おう…」と弱気になる人。体力テストにはさまざまな思い出がある。男性は1500m、女性は1000mの持久走。いまはないが、男性は懸垂腕屈伸、女性は斜懸垂腕屈伸。当時はなにも疑問を持たずに、いわれるままに受けた。しかし、いま考えてみると、なぜ、男女差があったの?と考えてしまう。
 2012年のロンドンオリンピックでは26の競技が行われた。26の競技に男女差はなく、男女においてすべて実施された。しかし、競技種目になると、男女差が出てくる。たとえば、体操競技において、男性種目には吊り輪があるが、女性種目にはない。もちろん、女性にあって男性にない種目もある。この男女差は男女の筋肉量の違いが、理由の1つとしてあげられる。
 ところが、近年、男女の種目に変化が表れてきている。シンクロナイズドスイミング(以下、シンクロと略)である。これは女性の美を競う、代表的な種目である。しかし、シンクロは2015年の水泳世界選手権(ロシア開催)で、デュエットの1種目として、男女のペアによるミックス・デュエットが行われることになった。「禁男の区域」への男性の進出である。
 埼玉県立川越高校の男性水泳部が文化祭のアトラクションとしてシンクロを披露。マスコミがこれを報道したことにより、人気を博し、今では伝統的な行事となり、毎年8千人を超える入場者で賑わっている。
 逆に、オリンピックで、マラソンは1984年のロサンジェルスで、柔道は92年のバルセロナで、サッカーは96年のアトランタで、レスリングは2004年のアテネで女性の正式種目になった。男性の種目とされていたスポーツに女性が進出し、男女の垣根が取り払われようとしている。また、アテネオリンピックでは、参加した日本選手団の男女比は女性が男性をはじめて上回った。陸上競技100mの男性の世界記録を100としたとき、女性の世界記録は91、3%までに迫っている。
 近代オリンピックの父、ピエール・ド・クーベルタンが「私が、女性に望むものは、このオリンピックを観賞し、そして、賞賛の拍手を送ってもらいたいだけである」といったのは、遠い過去のことになった。




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